today2018.10.10

ドルコスト平均法をわかりやすく図と具体例でシミュレーションして解説します

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投資は自己責任です。
くれぐれも無理をしない範囲で、自分でよく確認してから判断してくださいね。

長期積み立て投資をしようと調べていると「ドルコスト平均法」という投資法を目にすることがあると思います。
文字だけではわかりにくいドルコスト平均法ですが、図と具体例を使ってわかりやすく解説します。

この記事を読めば「ドルコスト平均法とはどのような投資方法なのか」「ドルコスト平均法のメリット・デメリット」がわかりますよ。

その前に簡単にドルコスト平均法のポイントをご紹介しておきます。
ドルコスト平均法で買うルールはこの3つ。

checkPOINT
  • 同じ金融商品
  • 同じタイミング
  • 同じ金額

ドルコスト平均法とは基本的にこれだけですし、このルールから外れるのであればドルコスト平均法とは言えません。

それでは詳しく見ていきましょう。

ドルコスト平均法とは定期的に定額を購入する投資法

「ドルコスト平均法」とは投資の方法の一種です。

ありとあらゆる金融商品は日々、刻一刻と価格が変動します。
しかしどの金融商品であっても投資の鉄則は安く買って高く売る
基本的には安く買って高く売ることで利益を上げます。

そこで問題になるのが、いつ価格が上がって、いつ下がるのか。
それがわかるのであれば何も心配いりません。
投資の天才です。

私を含め大多数の人は変動の予測をすることはできません。
そうは言っても少しでも損をする可能性を減らしたいと思うのが自然のこと。

正確な予測ができないのであればルールを決めて機械的に投資してみませんか?
投資の長い歴史の中で統計的にも有効だと言われている手法を取り入れましょう。

そのうちのひとつがドルコスト平均法です。
ドルコスト平均法のルールは3つだけ。

同じ金融商品を同じタイミングで同じ金額だけ購入する。

『月の初めにある投資信託を1万円分購入する』と決めたら、ずっと繰り返します。
「上がりそうだから多めに買う」とか「下がり始めたから中旬に買う」といった例外は認められません。
ルールに沿って淡々と繰り返します。

ドルコスト平均法をはじめるときに注意しなければいけないことがあります。

「同じ金額」だけ買うのであって「同じ量」を買うのではない

ドルコスト平均法は「定額投資法」とも言われます。
同じなのは購入する「金額」です。
購入する「量」ではありません。

毎月1万円と決めたら1万円ずつ購入します。
決して「毎月100株ずつ買う」といった定量を購入してはいけません。

ここで具体例を使いご説明します。

ケース1:ドルコスト平均法がうまくいったケース

まずはドルコスト平均法がうまく機能し効果的に投資できた場合を考えます。
比較する投資方法はこの2つ。

  1. 定額投資(ドルコスト平均法):毎回3万円分購入する
  2. 定量投資:毎回30口購入する

2種類の投資法で値動きをした金融商品を5回に分けて購入するケースで考えてみましょう。

マニュライフ生命保険
マニュライフ生命保険

まず注目するのは5回の投資金額の合計です。
定額投資も定量投資もこのケースでは15万円投資しています。

定額投資は3万円×5回なので15万円になるのは納得ですね。
一方で定量投資は30口ずつ購入していったのですが価格が上下でたまたま同じ15万円になったと考えてください。

5回に分けて同じ15万円投資しましたが定額投資と定量投資では保有する口数に違いが出ています。

  1. 定額投資(ドルコスト平均法):172.5口
  2. 定量投資:150口

同じ投資額なのに保有している口数には違いが出ましたね。
その理由は定額投資(ドルコスト平均法)は価格が高いときに少なく買い、価格が安いときに多く買うからです。

定量投資では購入する量が決まっています。
価格が上がってしまうとその分必要な資金が増え、価格が下がると必要資金は少なくて済みます。

定額投資では価格に柔軟に合わせて口数を購入するため最終的にはより多くの保有口数になるという結果に終わりました。

しかし、定額投資=ドルコスト平均法は万能ではありません。
ドルコスト平均法がうまく機能しなかったケースをご紹介しましょう。

ケース2:ドルコスト平均法がうまくいかなかったケース

先程はドルコスト平均法を実行することでより良い投資ができたことをご紹介しました。
しかしながらドルコスト平均法は絶対に儲かる万能な投資法ではありません。

こちらは2017年の日経平均株価の推移です。
日経平均株価と連動するような投資信託を購入すると同じ値動きになりますね。

ここでは日経平均株価と連動する投資信託を例にドルコスト平均法がうまくいかないケースをご紹介します。
比較する投資ルールはこの2つ。

  1. 定額投資(ドルコスト平均法):毎回3万円分購入する
  2. 1月にまとめて投資:1月に36万円まとめて購入する

先程は毎月同じ量を買う「定量投資」と比較しましたが今回は一気にまとめて買う方法と比較しているのでご注意ください。

2017年の値動きでシミュレーションした結果がこちらです。

文字が小さくて見づらいと思うので下のリンクから大きい画像を見てみてください。
大きい画像を見る

投資額はどちらも36万円です。
しかし最終的に保有する投資信託の口数が違います。

  1. 定額投資(ドルコスト平均法):17.93口
  2. 1月にまとめて投資:18口

1月にまとめて投資したほうが同じ投資額で多くの口数を買えています。
ドルコスト平均法が万能ではないことがおわかり頂けたのではないでしょうか。

なぜ同じドルコスト平均法のルールを使った投資でも違った結果になってしまうのでしょうか。
ドルコスト平均法のメリットとデメリットを価格の変動と期間の観点からご説明します。

「上下する価格」には強いが「上がりっぱなしの価格」には弱い

ドルコスト平均法は定期的に一定額購入を繰り返します。
同じ額だけ購入することで価格が高いときには少なめ、低いときには多めに購入することができます。

価格はいつ上がっていつ下がるか誰にもわかりません。
わからないからこそ投資対象になるんです。

その価格の変動のリスクを期間を分散させることで小さくしようとするのがドルコスト平均法の肝です。

ケース1は価格が上下に大きく動いています。
変動するリスクをドルコスト平均法が小さくできていますね。

一方でケース2の日経平均株価は前半は上下したものの9月以降上げ一本調子です。
このような場合だと価格が上がるほど購入する量が減るドルコスト平均法には不利です。

多くの投資先は価格が大きく変動します。
リーマンショックやBrexitなど数年に一度は大きな下げが来ると考えられます。
反対にITバブルのような加熱した市場も来るものです。
そのような上下の動きにうまく対応したいならドルコスト平均法が合っています。

もしあなたが「確実に上がる銘柄を知っている」というなら安いうちに一気に大量に仕入れておくべきでしょう。
上がりつつあるときに買い増していくのはもったいないですからね。

「長期投資」には強いが「短期投資」には弱い

ドルコスト平均法は定期的に買い増していく方法でしたね。
つまりデイトレードのように一日に数回、数十回取引をするような投資には向いていません。

デイトレードでは数%、さらには1%以下の変動で何度も取引を繰り返します。
さらに投資資金をうまく活用するために効率を重視されます。
予想と逆に動いたら損切りし次の取引をスタートすることが肝心。
悠長に時間を分散させることはしません。

この記事を読んでいるサラリーマンのあなたは毎日投資にそんなに時間を割くことができないのではありませんか?
週に1回、月に1回しか取引ができないのであれば、逆に時間を分散させられるドルコスト平均法の出番。
1年後、5年後、10年後を見越した長期投資なら下げは絶好の買い場になります。
定期的にコツコツ買い増していくことが価格の変動リスクを抑える最適な手法のひとつです。

まとめ

上下する変動に強い長期投資向けの投資法がドルコスト平均法です。
もう一度そのルールをおさらいしておきましょう。

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  • 同じ金融商品
  • 同じタイミング
  • 同じ金額

「この投資信託を毎月月初に1万円分」といったルールを決めて投資をしていきます。
そうすると長期的には価格の変動に負けない安定した運用成績を収めることができますよ。